うねるベース、後追いのドラム、淡々と始まるギターに被弾。
いよいよこれからだと言うところで夢から醒めた。
ブラウン管のテレビがロックな何かを流している。
ギターリストは皺くちゃに老いぼれ、真っ赤だったテレキャスターはオレンジ色に色褪せてしまった。
ボーカルは「不満足です」と乾いた声で叫んでいる。

仰るとおり不感症ですねと灰皿の周りのドクロが言う。
もう一度テレビに目を移すとクネクネと演奏していたバンドも骸骨に変わっていた。

クフんと声にならない音が鼻から漏れる。
やっぱりずっと面白いじゃないかこいつら。
テーブルの上にはペットボトルにアルミホイルを付けただけの手製の水パイプ。
棚には蛍光オレンジの熱せられてどろどろした液体がライトに照られながら変わらず循環している。

この部屋を出たらそこは小さな1K。
一人用の冷蔵庫の上には汚れたトースターが乗っかっているだけだ。
その先の扉を開けたらそこはもう外の世界。

明日になったら外に出て行かなければならない。
きちんと生きなければならないのだ。
もう一度テレビに目を移す。
「ゴールデンウィークが終わりました」

退屈であるべき休日もいい。