CDが初めて出てきたとき、世界が変わったような気がした。あんなに憧れだったダックスフンドのロゴが付いたダブルカセットデッキは一気に人気を無くし、ビクターの重低音CDラジカセが売れたりしていた。あんなに憧れだったダックスフンドのロゴが付いたダブルカセットデッキは一気に人気を無くし、ビクターの重低音CDラジカセが売れたりしていた。8cmシングルCDは800円でアルバムは2500円くらいしたような気がする。8cmシングルCDは800円でアルバムは2500円くらいしたような気がする。

 俺はシングルが嫌いだった。紙がペラペラするわ、中のトレーは折るつもりがないのに勝手に折れたりするわ、再生にアダプターを必要とするときがあった。大事にするやつは別売の保護ケースを買ったりもしていた。一番嫌だった理由は曲が二曲しか入っておらず、他に自分にとっては必要がなかったカラオケバージョンが入っていたことだ。シングルに選ばれる曲は確かに有名な曲だったけれど、アルバムの方がたくさん曲が入っていてなんだか得な気がしていた。

 いつの日からだろう、アーティストのメインの曲だけを聞きたいと思うことが増えた。ベストアルバムなんてものも出てきたりした。もしかしたらカラオケのせいかもしれない。流行に遅れたくなかったからかもしれない。一番いいものだけを聞きたいというのは至極当然の欲求にも思える。

 しかし最近それは完全になくなってきた気がする。アルバムがいい。一見するとあまり興味がないものだったりメインの曲には遠く及ばない完成度の曲もある。でもよくよく考えてみたらそんなことは当たり前で全部がホームランの野球なんてつまらない。曲の並び順が面白かったりメインじゃないからこその遊びがあったりして面白いのだ。

 この世のすべての曲を聞くことは残念ながらできない。だったら好きなものだけを全力で聞くのではなくて好きな曲がもっと好きになるような聞き方をしたいなぁと思う。

 枯れ木も山の賑わいってなんだかすげぇ良い言葉だなぁ。