イナバタラレバ

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 ハロー皆さんこんにちは。お前だぁれ?って、まぁウサギなんですけどね。正直かったるいったらありゃしない。今日はあんまりにも自分について誤解が多いので「ウサギの主張」ってやつを頑張ってみたいと思います。

大体イナバって言葉が適当過ぎるんですよね。物置の会社名を聞くと俺を思い出したり、蟹缶を見ても連想しちゃう人が居るんじゃないかな、あれはタラバ。要はペットショップにでも行かないと中々見れないはずの生き物なのに身近に扱われ過ぎっていうか馴れ馴れしいっていうか。悲しいことに兎に角ウサギってやつは、雑に、不条理に扱われてるんだよと主張したい。兎に角だってそう。角なんて生えて無いし!
目が赤いせいでさぁ、可愛いって寄って来てくれても「うわっ、怖っ」とかよく言われるけれど失礼にも程があるよね。悪かったなぁ、こちとら毎日寝不足なんだよ!寂しいと死んじゃうとか言うのもさぁ、生き物皆同じっしょ!

さて、ぶっちゃけ皆さんはウサギって聞くとずる賢いとか悪戯好きだとかそんなイメージを持ってやしませんか?
他の絵本でもそうなんだけれど例えばカチカチ山。挿絵を見ると大抵ドヤ顔の俺が写っているわけで。俺はただ正義の報復を遂げようとしているだけなのにね。あれはさぁ、本当はもっと生きた心地がしないミッションインポッシブルな作戦だったのに全然其れが伝わってない。
火打ち石で火を付けるのなんて下手すりゃ自分が炎上。薪と国産純百パーセント毛皮、どっちが燃えやすいのか考えてごらんなさいって。どう考えたって命懸けでしょうよ。カチカチいってたのは俺の歯の方。だのにタイトルは火打ち石の音って事になってるんだからやってらんないよね。
唐辛子入りの味噌を塗るのだって良く考えたら危ないよ。狸は牙があるからキレて噛みつかれでもしたら一環の終わり。アイツらは人間を化かすくらいの生き物なんだから言ってみればプロの詐欺師なわけ。それを騙すってことがどれだけ大変かっていうところをね、もうちょっとわかって欲しいもんだよ。
最後に泥の船ね。あんなに重いのに誰も運ぶの手伝ってくれないなんて。あれ製作期間丸三日よ?狸が川に沈んだ後は筋肉痛のせいで岸に戻るのすら大変だったさ。そもそも作戦実行前に雨が降ったら大失敗に終わってたはずだし本当にラッキーだったとしか言いようがない。もうちょっと違う作戦にしませんか?って黒幕のキツネに聞いたのに却下されてさぁ。あ、コレ秘密ね。メデタシメデタシで喜んで踊ってる風に見えるあれは痛みに耐え兼ねて跳び上がってたところをたまたま撮られたスナップショットだから。正直あの話はさぁ、もっとディテールに拘って大河ドラマ並にしてくれたって良い作品だと思うよ。
もう大分お分かり頂けたと思うけれど、結構苦労もしてるのに誤解されちゃってるの。簡単にチャッチャとやってる訳じゃないんだよ。

鳥獣戯画って見たことあるかなぁ。色も塗ってない只の手抜きの絵なんだけどね。アレにも文句が言いたい。なにせ適当過ぎるしコミカル過ぎる。なんで俺が猿に酒をついだり、弓を持ったりしなきゃいけないの?自分が殺される道具を持たされるなんてシュールにも程があるでしょ。地面で転がって笑ってる所とかもね、滅茶苦茶バカっぽく見えるからヤメて欲しい。挙句の果てにはカエルと同じサイズで描きやがって。確かに俺は背が低いけれど、流石にそんなには小さくはないでしょうよ。
自分で言うのもなんだけどさぁ、どう考えたって鳥獣戯画の主役は俺でしょ。カエルだっていう人はウサギを全部消してご覧なさいよ。カエルの学校になっちゃうから。なのにあんなに露出度が高い癖に著作権なんてとっくに切れちゃって印税なんて一銭も入ってこないんだから。全く酷いもんさ。

まぁいいやぁ。お陰さまでまだまだ知名度は残ってるし、そこそこ仕事は貰えてるんだ。実は意外と忙しいんだよね。口をバッテンにしてオレンジ色の背景で写真撮ったり、大人向けの黒い網タイツのコスチュームを売ったりさ。持ってるの?ありがとう。
今日だって忙しくて時間が無いのに仕事に駆りだされてるんだよ。取り敢えず椅子に座ってさえ居れば良いっていうからこれを書いてるんだけどね。

 え、今は何の仕事をしてるのかって?
 ──目の前で水色のワンピースを着たアリスっていう女の子が裁判にかけられてる。
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